米Gartnerは3月31日(米国時間)、2013年通年の世界ソフトウェア市場調査報告書を発表した。同年、ソフトウェア市場は前年比4.8%増で成長、米OracleがIBMをおさえて2位に浮上したほか、10位にSalesforce.comがランクインした。トップ10に純粋なクラウドベンダーが入るのは初めてだという。
2013年のソフトウェア市場規模は4073億ドルとなった。これは2012年の3885億ドルから4.8%の増加となる。Gartnerでは「ソフトウェア業界は複数年に渡る周期的な移行期間にある」としており、競合優位のために、既存システム構造を支援する技術への投資と同時に、用途に応じてクラウド/サブスクリプション形式の価格を活用する傾向が続いているという。
2013年度のベンダーランキングはこのようなトレンドを反映したものとなった。トップはMicrosoftが維持し、売上高は2012年の620億ドルから2013年は6%増の657億ドルに増やした。2位は前年比3.4%増加したOracleがIBMをおさえて初めて2位の座を獲得した。売上高は296億ドル。3位はIBMで、前年比1.4%増の291億ドルとなった。
4位から7位まで順位に変動はなく、SAP、Symantec、EMC、Hewlett-Packard(HP)の順。8位と9位は前年から順位が入れ替わり、2013年はVMwareが8位、CA Technologiesが9位となった。10位は初登場のSalesforce.com。トップ10にクラウドサービスしか持たない純粋なクラウドベンダーがランクインするのは、今回のSalesforce.comが初めてという。
上位10社中、成長率が最も高かったのはSalesforce.comで前年比33.3%増、次いでVMware(8位)の同14.1%増、SAP(4位)の同9.5%増。マイナス成長は、前年比2.7%減のHP(7位)、同2.6%減のCA(9位)、同0.8%減のSymantec(5位)の3ベンダーだった。