イードは2月20日、東京・大阪・名古屋の101カ所でLTE/3G通信に対応したiPhoneおよびAndroidスマートフォンを利用した通信速度の実測調査を実施し、その結果を公表した。同調査によると、3大都市での最も高速だった通信キャリアはNTTドコモで、ビジネス街においてはiPhone/Androidともに最速だったという。

今回の調査は、日本工業新聞社の委託を受けて行われたもので、調査の対象となった機種は携帯主要3キャリアから販売されているiPhone/Androidスマートフォン6モデル。iPhoneはドコモ、au、ソフトバンクモバイル各社の「iPhone 5c」。Androidはドコモが「Xperia Z1f」、auが「Xperia Z1」、ソフトバンクが「AQUOS PHONE Xx」となる。

調査期間は2014年1月24日から2月6日まで。対象エリアは東京・名古屋・大阪のビジネス街および交通機関101カ所。

iPhone/Androidともに下り速度はドコモ

iPhoneにおいてダウンロード速度の平均値が最速となったのはドコモのiPhone 5c。63カ所で最速値を記録し、平均34.70Mbpsと他キャリアに大きな差をつけた。一方、アップロード速度の平均値では10.91Mbpsでソフトバンクがトップだった。

iPhoneの下り速度、上り速度の比較

各地域におけるダウンロード速度の最速値およびアップロード速度の最速値は、いずれもドコモが記録している。最速値は以下の通りとなる。東京の下り最速は「山手線 神田駅」で77.28Mbps、上り最速は「ゲートシティ大崎」で19.17Mbps、大阪の下り最速、上り最速はともに「新大阪セントラルタワー」で78.31Mbps、26.13Mbps、名古屋の下り最速は「JR東海名古屋駅 新幹線ホーム」で80.16Mbps、上り最速は「テレピア」で26.53Mbps。

一方、Androidでは、ダウンロード、アップロードともに平均値が最速となったのはドコモのXperia Z1fだった。ダウンロード速度の平均値は36.17Mbps、アップロード速度の平均値は11.50Mbpsとなっている。

Androidの下り速度、上り速度の比較

特にダウンロード速度に関しては、64カ所で最速となった。アップロード速度の最速ポイントに関しては、ソフトバンクのAQUOS PHONE Xxが41カ所で最多。

各地域での最速値はダウンロード、アップロードともにドコモが記録した。その数値は以下の通り。東京の下り最速は「山手線 神田駅」で75.80Mbps、上り最速は「新田町ビル前」で26.75Mbps、大阪の下り最速、上り最速はともに「新大阪セントラルタワー」で103.23Mbps、32.80Mbps、名古屋の下り最速は「JR東海名古屋駅 新幹線ホーム」で101.92Mbps、上り最速は「テレピア」で33.17Mbps。

高速ポイントはドコモが独占、ビジネス街でも優勢に

ダウンロード速度の平均値が30Mbpsを超える「高速ポイント」を集計した結果、ドコモがiPhoneで49カ所、Androidで55カ所を記録した。一方でauはiPhoneで9カ所、Androidで13カ所、ソフトバンクはiPhoneで18カ所、Androidで19カ所となった。

東名阪それぞれの都市別に結果をみてみると、東京におけるドコモのiPhoneはダウンロード速度において他キャリアを10Mbps以上離している。また大阪・名古屋では、およそ2倍の差をつけてドコモが優勢となっている。Androidのダウンロード速度に関しては3都市すべてで平均30Mbpsを超えたドコモが優勢。特に大阪では平均40Mbps以上と高い数値を記録している。

東名阪それぞれの都市別で平均速度を比較

iPhoneのアップロードについては、東京と名古屋ではソフトバンクが優勢、大阪ではソフトバンクが僅差でドコモに勝っている。Androidのアップロード速度については東京ではソフトバンクがやや優勢、大阪と名古屋ではドコモが優勢となっている。

また、各都市のビジネス街ではドコモがダウンロード、アップロードともに多くのポイントで最速を記録。各都市の主要駅においてもドコモの強さが目立った。特に、ドコモのAndroidが「新大阪セントラルタワー」、「JR東海名古屋駅 新幹線ホーム」でダウンロード速度100Mbps超えとなった。一方、空港においてはソフトバンクが優位な結果となっている。

ビジネス街、交通機関における速度を比較

iOS/Androidを合わせた全体平均

(執筆:大石はるか)