日立製作所(以下、日立)は2月5日、明るい場所でも高い視認性が得られるプロジェクターの実現に向けて、高精細映像を毎秒60フレームでリアルタイム処理する映像処理技術を開発したと発表した。
新たに開発した技術の特長は「Retinex理論を応用した視認性向上アルゴリズム」「高精細映像のリアルタイム処理および小型化」。
表示する映像信号を人の視覚特性に基づいて分析し、映像を視認するために重要な成分を抽出・強調することにより、視認性を高めた映像表示を実現。これにより、プロジェクターの映像出力(光源の輝度)を上げることなく、見やすい映像を表示することができる。
また、さまざまな製品への搭載に向け、実装するハードウェアの構造に合わせて処理アルゴリズムを最適化し、小型のハードウェア(17x17mm)で実現。そのため小型のプロジェクター用など小さな基板への実装も容易で、幅広い分野への適用を見込んでいる。
日立のプロジェクターを開発・製造・販売している日立マクセルでは、本技術を搭載して視認性の向上を図った超短投写プロジェクターを開発し、米国・欧州より順次発売する予定。
また、日立は今後、車載モニタ、監視モニタをはじめとした見やすい映像表示ソリューションを提供して行く。