業務ソフト「弥生シリーズ」を提供する弥生は2月4日、「個人事業者の確定申告に関する調査」を実施し、その結果を発表した。

調査は2013年12月16-17日に、確定申告実施者(青色、白色)を対象にインターネットにより行われ、有効回答数は412サンプル、青色申告/白色申告各206サンプルが対象。

調査の結果、税務調査を受けたことがあるかについては「青色申告(15%)」と「白色申告(7%)」で、白色申告者は青色申告者の半分未満との結果。このことから、いずれの申告方法をとっても、税務調査はおおむね1割程度に実施されていることになる。なお、国税庁の発表では、法人4.3%、個人1.4%(平成23年分)となっている。

税務調査を受けたことがあるかについて

また、自宅を仕事場としている場合の「家事按分」の計上について、青色申告者は「別に仕事場がある/家事按分の必要がない(23%)」、「使用面積で決める(21%)」が1位、2位となっているのに対し、白色申告は「自宅を仕事場として兼用しているが、経費計上していない(28%)」が1位となった。なお、青色申告の場合でも2割弱が「経費計上していない」という結果となり、家事按分を活用した節税をうまくできていない現状がうかがえるという。

家事按分について

続いて、帳簿の付け方について、青色申告者は「市販のパソコンソフトを利用(30%)」、白色申告者は、「エクセルなどの表計算ソフトに入力(31%)」、「ノート等に独自の形式で手書き(25%)」が上位の回答となった。記帳義務のない白色申告者でも半数以上がなんらかの形で帳簿付けを行っているという結果が出た一方で、「記録(記帳)をしていない(15.5%)」も3番目に多い結果となった。

記録方法について

さらに、今回の調査では白色申告者の6割が、平成26年からの記帳義務化を知らないことや、多くの白色申告者にとって、青色申告は売り上げ規模の大きな事業者がするものと考えていること、白色申告者の半数は「青色申告をする事業者の売上は500万円以上」というイメージを持っていること(実際は青色申告者と白色申告者の個人年収に大きな差は見られない)などがわかった。

弥生では、こうした調査結果をもとに、すべての個人事業主や中小企業の事業主が適切に、スムーズな確定申告ができるよう「確定申告応援プロジェクト」で積極的にサポートをしていく。