夫婦関係は「亭主関白」?

夫が家庭内で非常に高い権力を持ち、妻が従うような形で成立している夫婦関係である「亭主関白」。男女平等が社会的にも精神的にも浸透してきた昨今では、あまり耳にしなくなってきている言葉ではあるが、実情はどうなのだろうか? そこで今回はマイナビニュース会員既婚男性200名に、夫婦関係が「亭主関白」だと思うかどうかを調査した。

「夫婦関係は『亭主関白』だと思いますか」という質問に「はい」は9.0%、「いいえ」は91.0%という結果に。「はい」と答えた人の意見を見てみたい。

■主導権が自分にあるから
・「妻を自分の言いなりにさせているところがあるから」(38歳男性/その他/技術職)
・「妻は専業主婦でお金を稼いでいないし、家計のお金の管理は自分がしているし、物事の最終決定権が自分にあるので」(31歳男性/機械・精密機器/技術職)
・「自分がしたいと思ったことは、反対されても大抵実行しているから」(44歳男性/電機/技術職)

■妻が関白的に扱ってくれるから
・「外出用事がある場合に依頼人に即答せず、必ず夫に相談してくれるから」(45歳男性/運輸・倉庫/営業職)
・「妻が逆らうことがない。妻が弱点を隠さない」(51歳男性/情報・IT/技術職)

■家庭内の仕事を一切手伝わないから
・「妻に任せきりなことが多いから」(27歳男性/学校・教育関連/事務系専門職)
・「家ではあまりなにもしない」(31歳男性/農林・水産/販売職・サービス系)

■番外編
・「普段は尻に敷かれているけど、車など高額商品の購入のときにはこちらが決定をする」(45歳男性/電力・ガス・石油/技術職)

■総評
男性版では「はい」と回答した人が9.0%だったのに対し、同様の女性版アンケートでは「はい」と回答した人が13.5%。女性の方が若干「亭主関白」だと思っている割合が多いようだが、いずれにしても1割前後と高くない数字となった。これはやはり、昭和の時代ではおそらく主流だった「亭主関白」という夫婦関係が、今ではマイノリティーであることの証明と言える。

さて、自身の家庭を「亭主関白」だと思っている男性の回答のうち、約半数近くの意見が集まったのが、主導権を握っているため、というもの。紹介した意見の中にもあったが、妻が専業主婦で経済的に夫の稼ぎに依存しているケースは、共働き夫婦よりも「俺が一家の大黒柱だ」という意識が芽生えやすいのかもしれない。

続いて、妻の方から関白的に扱ってくれているという意見もあったが、これは結婚前からもともと妻が一歩下がって男を立てるタイプだったのか、結婚後に夫の関白ぶりに仕方なく合わせた結果だったのかはわからない。どちらにしても妻がそれでストレスをため込んでいないのであれば、良好な夫婦関係と言えるのだろう。

次いで挙がっていたのは家事や育児など、家の仕事を全く手伝わないという回答。こちらも妻が専業主婦の場合に多そうだが、イクメンが持てはやされている昨今では、世間の既婚女性から理解を得るのは難しいのでは?

ほかには、普段は尻に敷かれているが家庭の重要事項の決定権は握っているという意見も。尻に敷かれている時点で「亭主関白」と言えるかどうかに疑問が残るが(笑)、現代の夫婦のパワーバランスとしてはちょうどいいのではないだろうか。

(文・A4studio 昌谷大介)

調査時期: 2013年11月8日~11日
調査対象: マイナビニュース会員
調査数: 女性200名
調査方法: インターネットログイン式アンケート