米Googleは12月2日(現地時間)、Googleのインフラ上でLinux仮想マシンを提供するIaaS「Google Compute Engine」の一般提供(GA)開始を発表した。可用性を強化するサービスを導入したほか、対応OSも、新たにRed Hat Enterprise Linux(RHEL)などが加わっている。

Google Compute EngineはGoogleのIaaSで、同社インフラ上で動く仮想マシンで大規模なワークロードを動かすことができるクラウドサービス。高性能、信頼性などを特徴とし、ネイティブの負荷分散機能も備える。RESTful APIなどのツールを利用してプロビジョニングも行えるほか、ISO 27001などの規制遵守も特徴となる。暗号化技術はAES-128-CBCを利用、高いセキュリティも実現するという。

Googleは同サービスを6月に発表、これまで技術プレビューとして提供してきたが、今回正式サービスとして提供する。これにあたり、機能を強化した。

まずは対応OSをこれまでのDebianとCentOSに加えて、RHEL、SUSE、FreeBSD、SELinux、CoreOSなどのディストリビューション、そしてLinuxコンテナのDockerやRubyクラウドサービスライブラリのFOG、xfsとaufsもサポートする。限定プレビューとして16コアのインスタンス構成も追加した。

サービス側では、「Transparent Maintenance」として、ライブマイグレーション技術を利用した予防的メンテナンスを導入した。これにより、ダウンタイムや再起動を防ぐことができるという。

また、仮想マシンがダウンした際に自動的に再スタートする機能も提供する。これらの機能はすでに米国ゾーンでは提供を開始しており、今後拡大するとのことだ。サポートは24時間365日体制で、SLAは99.95%、ミッションクリティカルなワークロードに対応できるとしている。

あわせて、標準インスタンスの値下げも行い、全リージョンが対象となり、値段が10%下がる。これにより、仮想コア1、メモリ3.75GBの最小構成のインスタンスタイプ1の場合、1時間あたり0.104ドルとなった。また、Persistant Diskサービスでも値引きを行い、1GBあたり最大60%値引きした価格に設定したという。