エヌ・シー・エル・コミュニケーション(NCLC)は2013年11月25日、Pica8のOpenFlow対応のL2/L3スイッチであるP-3000シリーズに、10GBase-Tモデルの「P-3930」と10GbE(SFP+)モデルの「P-3922」が追加されたことを発表した。

Pica8は、2012年4月にP-3000シリーズの国内販売を開始して以降、約700台の導入実績をあげている。発表によれば、今回の新製品リリースは、Pica8が日本をSDN・OpenFlowにおける世界的に重要な市場と位置付け、日本市場で求められる製品を早期投入することで、さらなる事業の拡大を目的としたものであるという。

P-3930は、日本のデータセンターで採用が期待されているツイストペアによる10Gモデルであり、P-3922は、国内データセンターの実情に合わせた現実的な光接続距離を保証することで、コストダウンを実現した10Gモデルである。

P3930

P3922

P-3000シリーズは、スイッチソフトウェアにおいて、既存の大手スイッチメーカーとの完全な互換性を保証するL2/L3機能を実装しており、最新のOpenFlow Ver.1.3に対応した商用サポートの実績がある。

Pica8 P-3930は、データセンター、サービスプロバイダ、エンタープライズネットワークに求められる高度な機能を実装した高密度10GbEスイッチだ。48ポートの10GBase-T(RJ-45)ポートと4ポートの40GbE(QSFP+)ポートを実装し、ポートあたり2万4,000円以下(本体のみ、64ポート換算)の低価格を実現した。40GbE(QSFP+)アップリンクは16ポートの10GbEに分割することも可能で、64ポートの10GbEスイッチとして導入することも可能である。

既存技術のL2/L3スイッチとOpenFlowスイッチの両機能を直列制御する「CrossFlow(クロスフロー)」機能を実装できるため、OpenFlowを適用したい機能のみをSDNで実装し、それ以外の機能はL2/L3機能(XorPlus)で運用することも可能だ。

Pica8 P-3922は、既存の「P-3920」の廉価版モデルとなる高密度10GbEスイッチである。P-3920のPHYチップをER非対応とすることで、ポートあたり2万2,000円以下(本体のみ、64ポート換算)の低価格化を実現した。48ポートの10GbE(SFP+)ポートと4ポートの40GbE(QSFP+)ポートを実装し、主に光ファイバケーブルを多用する環境に適している。ハードウェア制御を効率化させることで、光インタフェースを生かす低遅延パケット転送(900nsec以下)を実現する。

P-3930と同様に、40GbE(QSFP+)アップリンクは16ポートの10GbEに分割することも可能で、64ポートの10GbEスイッチとして用いることができる。また、同様にCrossFlow機能も実装されている。