アットマークテクノは11月13日、同社製のARMプロセッサ搭載の組み込みプラットフォーム「Armadillo」に米Oracle製Javaのランタイム実行環境(Java Runtime Environment:JRE)のライセンスをバンドルすることについて、Oracleと契約を締結したと発表した。

Javaは仮想マシン(JavaVM)上でアプリケーションを動作させることで、CPUアーキテクチャやOSの種類を問わず利用できる可搬性の高いマルチプラットフォーム。また、「JavaFX」プラットフォームと開発環境「Scene Builder」を使うことで、スマートフォンやタブレットで求められる豊かな表現力のGUIアプリケーションを開発することも可能だ。

一方のArmadilloはARMプロセッサを搭載したCPUボードで、Linuxをプリインストールし、組込機器の開発プラットフォームとしての活用や、製品化・量産向けとしても利用されてきた。

今回のバンドル契約により、今後Armadilloユーザーは、個別にOracleと契約をすることなく、Javaアプリケーションが搭載された機器を開発・製造することできるようになるため、市場投入までの時間短縮と機器開発の効率を向上を実現できるようになると同社では説明している。

なおバンドルされるJREは、マルチメディア機能に強い「Armadillo-800シリーズ」向けにはJava SEが、計測器や監視装置などによく使われる「Armadillo-400シリーズ」には小規模な環境で動作するJava ME(CDC)およびJavaSEが対応しており、2014年3月にリリースが予定されている次世代のJava 8にも対応予定だという。

ARM Cortex-A9(792MHz動作)を搭載したArmadillo-840

ARM9(400MHz動作)を搭載したArmadillo-440