ロームは11月8日、加速度(衝撃)や角速度、圧力などのモーションセンサのアンプ用途に最適なオペアンプ「BD5291G/FVE」2品種を発表した。
近年、スマートフォンやタブレットPC、ポータブルゲーム機をはじめとする、さまざまなアプリケーションで加速度、角速度などを検知するためにセンサが使われている。センサは、アプリケーションに加わるさまざまな物理的変化を信号に変換するデバイスであり、出力される微小信号を利用するためには、この信号を増幅しなければならない。センサ用アンプはセンサの後段に配置し、信号を増幅するが、微小な信号を高精度に増幅しなければならないため、繊細なアナログ技術が必要とされる。
同製品は、独自のアナログ技術を活用することで、電源電圧1.7V動作を保証する低電源電圧動作と入出力フルスイングを両立させている。また、差動入力段で発生するオフセット電圧の変化量を低減させることにより、従来比約18倍となる70dB(Min)の高い同相信号除去比を実現した。これにより、センサなどの微小な信号をさらに高精度に増幅することを可能としている。
なお、「BD5291G」は、サンプル価格が50円。すでにサンプル出荷を開始しており、11月より月産50万個体制で量産を開始する。生産拠点は前工程がローム浜松、後工程がROHM Electronics Philippines。一方の、パッケージを小型化した「BD5291FVE」はサンプル価格が50円。12月よりサンプル出荷を開始し、2014年3月より月産50万個で量産を開始する予定。生産拠点は前工程がローム・ワコー、後工程がROHM Integrated Systems (Thailand)となっている。