キヤノンおよびキヤノンマーケティングジャパンは7日、4K映像制作ディスプレイ市場への新規参入を発表。同時に、独自開発の技術を多数搭載したIPSパネル採用の業務用30型4Kディスプレイ「DP-V3010」を発表した。2014年1月下旬より発売し、価格はオープン、参考価格は300万円前後。
編集室やスタジオにおける画質の最終確認など、映像制作の業務向けに開発された液晶ディスプレイ。キヤノンが手がける映像制作用レンズ・カメラで構成される「CINEMA EOS SYSTEM」と合わせて、入力から出力まで4Kデジタルシネマをはじめとする映像制作現場を強力にサポートするとしている。
独自に開発した映像エンジンやRGB LEDバックライトを搭載しており、ハリウッドの映画会社を中心としたデジタルシネマ団体「DCI」(Digital Cinema Initiatives)が定める、デジタルシネマ向けの色域に適している。また、ITU-R BT.709、EBU、SMPTE-C、Adobe RGBといった色域にも高精度で再現(RGB色度点を完全には包含していない)。RGB各色10bitの1,024階調に対応する。
主な仕様は、液晶パネルがIPS方式、画面サイズが30型ワイド、解像度が4,096×2,560ドット、バックライトがRGB LED、画面が低反射グレア、輝度が100cd/平方メートル(DCI:48cd/平方メートル)、視野角が上下左右とも89度。
入力インタフェースは3G/HD-SDI×8基(2系統)、DisplayPort×4基、出力インタフェースは3G/HD-SDI×8基(パススルー2系統)。コントロールインタフェースはUSB 2.0×1基、有線LAN×1基。本体はVESAマウント200mmに対応する。本体サイズは約W708×D189×H474mm、重量は約24kg。
セパレート型のディスプレイコントローラには、ボタンやツマミによる直感的な操作性を取り入れている。卓上設置のほか、映像機材を設置する標準的な19型ラックに取り付け可能。コントロールインタフェースは有線LAN×1基。本体サイズは約W419×D88×H56mm、重量は約460g。