Preferred Infrastructure(PFI)と京都大学iPS細胞研究所(CiRA)は11月5日、2013年10月29日に機能性配列の探索や細胞選別のための機械学習などの初期化メカニズムの解明に関する研究や次世代シーケンサから得られたビックデータの解析における大規模機械学習技術・情報検索技術・文字列解析技術の応用に関して、共同研究契約を締結したことを発表した。

近年のライフサイエンス分野では、例えばヒト一人分のゲノムの読み取りコストが2001年で約9500万ドルであったものが、2013年では約5600ドルと大きくその収集コストが低下しており、それに伴ってデータの爆発的増加が生じ、ハードウェアの側面だけでなく、ソフトウェアの面でもそうした大量のデータを活用するための技術が求められるようになっている。

また、iPS細胞の利用分野の1つである再生医療が、近年、産業として期待されるようになってきており、経済産業省の試算でも、その市場規模は2012年で、日本が260億円、全世界で3400億円ながら、2030年までに日本で1.6兆円、全世界では17兆円に成長することが見込まれているおり、そうしたソフトウェア関連の技術の開発も産業化において必要とされていた。

CiRAは、2012年のノーベル医学・生理学賞を受賞した山中博士が所長を務めるiPS細胞に特化した研究機関として知られ、再生医療への応用に関して世界をリードする研究機関となっている。一方のPFIは、機械学習技術、分散システム、情報検索技術に強みを持ち、先端の学術研究成果を活用したソフトウェアの研究・開発として、大規模リアルタイムエンジン「Sedue for BigData」や大規模分散オンライン機械学習フレームワーク「Jubatus」などを提供してきた経緯もあり、今回の提携に至ったという。

なお今回の提携に際し両者では、iPS細胞研究で世界をリードするCiRA内の研究グループ(初期化機構部門)とPFIが共同研究を実施する事で、iPS細胞に関する研究の促進を図っていきたいとコメントしている。