EIZOは30日、ゲームユーザーを主なターゲットとした23.5型フルHD液晶ディスプレイ「FORIS FG2421」を発売した。リフレッシュレート240Hzの駆動に対応する。直販サイト「EIZOダイレクト」および直販店「EIZOガレリア銀座」で販売し、価格は64,800円。

「FORIS FG2421」

大きな特徴である240Hz駆動では、新機能「Turbo 240」を搭載。120Hzの信号入力に対して240Hzのバックライト処理を加えることで、CRTのようなキレのある高速描画を実現したという。入力信号のフレーム数をFORIS FG2421内部で2倍に増やし、バックライトの明滅と組み合わせている(表示フレーム間への黒画面挿入)。これにより、1画素の残光が少ないCRT(インパルス型)に近い表示となる。

また、ゲーム用に設計されたFORIS FG2421では、独自の回路によって240Hz駆動時でも1.5フレーム未満という少ない遅延を実現。マウスやキーボード操作が瞬時に、画面に反映されるとしている。

バックライト明滅を応用している「Turbo 240」機能を有効にすると、フリッカー(ちらつき)を感じる場合があるという。「Turbo 240」を無効にすると、バックライトの調光方式がDC調光+高速PWM調光となり、ちらつきを感じない「フリッカーフリー」の表示となる。DC調光はバックライトへの電流増減で輝度を調整する方式(バックライトの点灯/消灯がない)、PWM調光はバックライトの点灯と消灯を短時間に繰り返すことで起動を調整する方式(点灯時間が長いと高輝度になる)のこと。詳細はEIZOのWebサイトを参照いただきたい。

付属のユーティリティソフト「ScreenManager Pro for Gaming」を使うと、PC上で詳細な画質調整が可能。設定値をファイルで出力する機能を備えており、FORIS FG2421のユーザー同士で設定値を共有できる。この機能を使って、プロゲーマーの調整ファイルを「Gaming.eizo.com」で提供する予定。

プリセットの画面モードもゲーム用のものが多い。暗いシーンが多いFPSに適した「FPS1」、通常のFPSに適した「FPS1」、RTSゲームに適した「RTS」、以上に加えて、ユーザー設定モードを3通り、およびWebブラウズなど通常のPC作業に適した「WEB」を用意している。調整値のファイル入出力は、ユーザー設定モードを使う。

本体デザインもゲーム用途を意識。本体正面は、ゲームに集中しやすいようにシンプルなデザインとした。背面には航空機をイメージした通風口、LEDで光るEIZOロゴを配置するとともに、持ち運びを考慮したバーミリオンカラーのハンドル、ケーブルをまとめるリングを設けている。

そのほか主な仕様は、液晶パネルがVA方式、画面サイズが23.5型、画面がハーフグレア(半光沢)、解像度が1,920×1,080ドット(フルHD)、表示色が約1,677万色(8bit対応、10bitルックアップテーブル)、輝度が400cd/平方メートル、コントラスト比が5,000:1(拡張時15,000:1)、視野角が水平垂直とも176度、応答速度が1ms未満(Turbo 240有効時、標準値)。

映像入力インタフェースは、HDCP対応DVI-D、DisplayPort、HDMI。スピーカーは内蔵しないが、ヘッドホン出力とライン出力を備える。USB機能は、FORIS FG2421のコントロール用が1ポート、USBハブが2ポート。スタンド機能はチルトが上25度、スウィーベルが左右344度、高さ調整が60mm。消費電力は最大53W、標準20W。本体サイズはW563.5×D200×H391~451mm、重量は約6.2kg。