Q.デザインがかっこいいと思うWebサイトは?

日々デザインを学んでいる美大生たちは、Webの世界のデザインに対しても敏感な"アンテナ"を持っているはず。そこで、都内の美術大学に通う現役学生20名に「デザインがかっこいいと思うWebサイト」を聞いてみました。

■「ビョーク オフィシャルサイト」
「ビョークはWebサイト、PV、衣装や舞台装置に及ぶまで、どれもアートの域に達していると思います」(19歳/女性)

アイスランドが世界に誇る歌手、ビョークのオフィシャルサイト。トップページを開くと、暗闇に並んでいる一見無秩序な記号が動きだし、ある方向から見たときだけ組み合わさって文字に見えるという計算しつくされたデザイン。自分でドラッグすることで視点を再度動かすこともできます。

■一人一文字 みんなでつくるフォント「FONTA」
「フォントをみんなで作るという発想が、ありそうでなかったので。日常の風景や、いつも見ているWebサイトなどをFONTAでプレビューできるのも面白い」(21歳/女性)

面白法人カヤックが2013年7月にリリースした自社サービスサイト。約7000の文字を、ユーザーによる一人一文字の手書きによって作っていくというコンセプト。このフォントを使って日頃見ているWebサイトをプレビューすることも可能で、妙なゆるさがクセになりそう。まだまだ募集中のフォントがあるので、あなたも一文字書いてみては?

■タビオ「Tabio Slide Show」
「かっこいいというより、かわいい系かもしれませんが……。商品紹介の広告だけど、音楽や映像がステキで最後まで見たくなります」(25歳/男性)

靴下の専門店TabioのECサイトのために制作された、カタログ機能を伴ったムービー。クリックの動作により、靴下をはいた女の子が床をツルツルと滑っていくという、インタラクティブなコンテンツ。誰もが1度はやったことがある「靴下で廊下をすべる」行為の懐かしさがフックとして効いています。第14回文化庁メディア芸術祭・優秀賞。

■「SONIA BY SONIA RYKIEL」
「ファッションページの撮影を見ているような動画がステキです」(23歳/女性)

ソニアリキエル社の展開するブランド「SONIA BY SONIA RYKIEL」の2013年秋冬コレクションサイト。ルックブックが全画面を使ったムービーで紹介され、コレクションの空気を感じられるデザインに仕上がっています。無駄のないデザインだからこそ、メインのファッションが映えます。

■三井のリハウス「みんなの声鉛筆」
「このページで公開している動画が、かなり面白いです。文字で遊ぶデザインも参考になる」(20歳/女性)

三井のリハウスのホームページ内の、家にまつわる悩みや疑問に答える特設サイト。文字とイラストでテンポよく展開されていくムービーがクスッと笑える内容で、ついつい何本も見てしまう面白さ。同ムービーは、東京コピーライターズクラブ主催の広告賞「TCC賞」も受賞しています。

アンケート結果を見ると、単純にグラフィカルな美しさを持ったサイトに加えて、広告的な要素を感じさせずにユーザーを引き込むような企業サイトも人気がありました。特に広告制作系の職種を目指す学生にとって、そのような企業サイトは勉強になるものが多いようです。トレンドの移り変わりが激しいWebデザインの世界、これからも目が離せませんね。