米Gartnerは10月9日(現地時間)、2013年第3四半期(7月-9月期)の世界PC市場の暫定結果を発表した。縮小傾向が続くPC市場だが、同期の出荷台数は2008年以来最低を記録した。タブレットへのシフトが大きな原因と分析している。

第3四半期のPC出荷台数は8030万台で、前年同期から8.6%減少した。これは、リーマンショックで世界経済が冷え込んだ2008年以降最低の出荷台数という。同期は欧米の新学期シーズンを含むが好転は難しかったようで、6四半期連続のマイナス成長となった。

Gartnerではその主な要因として、日常のコンテンツ利用ではPCからタブレットへのシフトが鮮明になったと分析している。安価なAndroidタブレットが世界市場で提供されており、これがPCに逆風となったようだ。

台数ベースのベンダーシェアは、中国Lenovoが僅差で連続首位を維持した。Lenovoは米Hewlett-Packard(HP)と激しい戦いを繰り広げており、第3四半期はそれぞれ17.6%、17.1%となった。Lenovoは地元中国市場が弱かった一方で、米国と欧州/中東/アフリカ(EMEA)では堅調に増加したという。HPはラテンアメリカを除く全ての地域で平均を上回る成長率をおさめ、2012年第1四半期以来の好成績を記録した。3位は米Dellで、シェアは11.6%。Dellも全ての地域で平均を上回る成長を遂げた。

上位3社が前年同期から出荷台数を増加させたのに対し、4位以下のAcerとASUSは苦戦、共に22%のマイナス成長でシェアを減らした。

地区別では米国市場は前年同期比3.5%増で拡大したが、アジア太平洋は同11.2%、EMEAは同13.7%のマイナス成長となった。