リコーは9月9日、車載機器向け高耐圧・低消費電力DC/DCコンバータ「R1270Sシリーズ」を発表した。

同製品は、動作最大電圧が34V(絶対最大定格36V)と高いため、車載機器などで使われる高い入力電圧に対応することが可能なほか、無負荷時の消費電流が、18μA(入力電圧12Vの標準値)と低いため、電源回路の高効率化が可能で、入力電圧12V、出力電圧5V、動作周波数300kHzの場合、出力電流がそれぞれ1mA/10mA/100mA/1000mAの時に87%/88%/89%/92%の効率を動作を実現可能となっている。

また、動作周波数を外部の周波数源へPLL回路を介して同期が可能であり、ノイズ対策が容易となっているため、車載機器では求められるAMラジオの周波数帯を避けたりすることがしやすくなっているという。

さらに、保護機能として、毎クロックでのインダクタピーク電流を制限する電流制限機能、電流制限検出がある一定以上続くと出力をOFFするラッチ型保護機能、出力短絡時発振周波数を1/2以下に制限するフォールドバック機能、サーマルシャットダウン機能、低電圧誤動作防止機能(UVLO)、過電圧動作停止機能(OVLO)などを搭載しているほか、電流制限機能は4.5A(Typ.)に設定されており、さらに外付け抵抗を取り付けることで調整が可能となっている。

すでにHSOP-18パッケージ、サンプル価格200円(税別)にてサンプル出荷を開始しており、量産時の規模は月産200万個を予定しているという。

HSOP-18パッケージを採用したリコーの高耐圧/低消費電力DC/DCコンバータ「R1270Sシリーズ」