日本IBMは、アプリケーションのリリース(配布)を自動化し、ビジネス・アプリケーションの開発ライフサイクルの高速化、効率化を支援するソフトウェア製品群「IBM UrbanCode(アーバンコード)」ファミリーを発表した。

ライセンス使用価格は、「IBM UrbanCode Deploy」が3,274円から(管理対象サーバの1プロセッサー・バリュー・ユニットあたり)、「IBM UrbanCode Release」が54万5,790円から(1ユーザーあたり)で、9月6日より提供される。

IBMは、アプリケーションの開発部門と運用部門の連携が重要であり、それを実現するDevOps(デブオプス:開発運用連携)の推進において「アプリケーション・リリースの自動化」は重要な要素のひとつであると考えており、この機能を実現するソフトウェア製品を持つUrbanCode社を2013年4月に買収、統合を完了した。

今回、発表した「IBM UrbanCode」ファミリーは、UrbanCode社のARA(アプリケーション・リリース・オートメーション)ソフトウェア製品群を、IBMのラインアップとして提供を開始するもの。

IBMのDevOps ライフサイクル

同ファミリーは、アプリケーションのリリース・プロセスの自動化で手作業によるエラーを防ぎ、リリース作業の監査対応を強化する「IBM UrbanCode Deploy」と、複数アプリケーションや様々な環境へのアプリケーション・リリースの計画・実行・実績を包括的に管理する「IBM UrbanCode Release」で構成される。

UrbanCodeテクノロジーが持つ、ドラッグ&ドロップ操作の容易なリリースのプロセス定義、あらかじめ設定された基準を満たすアプリケーションのみを次のプロセスに進める品質ゲート機能、セキュリティ設定、誰がどこで何を行ったのかというリリース作業の証跡保持、複数のアプリケーションや様々な環境へのリリースの計画・実行・実績を包括的に管理する。

新たに、クラウドやモバイルといった変化の早いビジネス環境への対応や、テスト自動化製品との連携を強化し、IBMのクラウドやモバイルの基盤となる製品と連携可能。

統合型システム「IBM PureSystems」ファミリー、オープン・クラウド基盤ソフトウェア「IBM SmarterCloud Orchestrator」、MEAP(モバイル・エンタープライズ・アプリケーション・プラットフォーム)ソフトウェア「IBM Worklight」と連携し、クラウドやモバイル向けのアプリケーションの自動リリースをサポートする。

また、オープンソースのシステム統合フレームワークである「Chef」、IBMのテスト製品との連携を強化し、テスト管理・実行ソフトウェア「IBM Rational Quality Manager」、仮想テスト環境「IBM Rational Test Virtualization Server」と連携し、アプリケーションのリリース・プロセスの中にテストを組み込む。リリース自動化の範囲を広げることで、短いサイクルでの頻繁なアプリケーションの開発、テスト、リリースへの対応を可能にした。