Ai Inc.は、ゲームやテレビをテーマにした作品を発表している奥田栄希の個展「PAUSE」を開催する。開催期間は9月6日~19日(土・日・祝は休廊)、開場時間は20:00~24:00。会場は東京都・渋谷にオープンするアートスペース「hanare」。入場無料。
同展では、東京芸術大学在学中からゲームやテレビといった題材を扱い、さまざまなアニメーションを発表しているアーティスト・奥田栄希の映像作品「PAUSE」を展示する。窓をスクリーンにして投影し外から鑑賞するという形式で、日照環境の影響を受けないようにするため夜間のみの公開となっている。
また、同作品のテーマは、ゲームをプレイしている最中に、いったんその場でゲームを中断するための「一時停止」を意味する「PAUSE」。たとえば、空中でジャンプした瞬間に画面を止めることができるように、ゲームの世界では現実では不可能なことも可能になる。今回の作品では、その「止まった時間」をさらに動かすことができないかという点に挑戦しており、約1,200タイトルのゲームソフトの中から選んだ200以上もの一時停止(PAUSE)画面を繋ぎ合わせ、高速再生することにより、中央に浮かぶ「PAUSE」の文字を取り巻く世界が少しずつ動いているような感覚を見る者に与える。
なお、奥田栄希は1985年東京生まれの現代美術家。2011年に東京芸術大学美術研究科絵画専攻油画第2研究室修了。主な個展は「CHEAP TRICKS」(Maki Fine Arts、2012年)、主なグループ展に「きのう、あったことについて」(AI KOWADA GALLERY、2012年)などがある。ちなみに、会場となる「hanare」(最寄り駅:神泉)は、清澄白河のAI KOWADA GALLERYを運営するAi Inc.が渋谷に新たにオープンするスペースだ。