Futuremarkは19日、HWBOTによるWindows 8システムでのベンチマーク結果を無効とする措置に対して、公式コメントを発表した。同社では「Windows 8における3DMarkの使用を継続すべきだ」とアナウンスしている。

今回の発表は、ベンチマーキング/オーバークロッキング・データを収集するコミュニティサイト「HWBOT」が18日、同社のベンチマークソフトウェア「3DMark」を含むWindows 8 システムで計測した全ベンチマークの投稿受付を停止するという発表を受けたもの。

HWBOTによると、通常PCはマザーボードに組み込まれたリアルタイムクロック(RTC)で日時を取得しているが、Windows 8では、RTCを実装していない組み込みPCなど向けて計時方法を変更している。この結果、Windows 8ではオーバークロックやアンダークロック時に計測時間が遅れたり早まったりすると実例を挙げて指摘していた。

Futuremarkの公式コメントでは、HWBOTの発表に触れつつつ、「HWBOTが指摘した脆弱性は、実際の性能を反映していない虚偽のスコアを造り上げるために役立つもので、ハードウェアメーカーやPCゲームユーザーにとって実用的なベネフィットがない」とした。さらに、この問題を引き起こすための手順は例外的なもので、偶然には起こらないかもしれないとしている。

そして「3DMarkはWindows 8システムでも使い続けることができるし、使い続けるべきだ」と強調。合わせて、Windows 8 システムでBIOSからオーバークロックした場合は影響を受けず、Windows 8 システムで計測されたCPUやグラフィックスカード、マザーボードなどのスコアを比較したコーナー「Hardware Channel」も使い続けられると紹介している。

ただし、同社では、Windows 8のRTC問題を調査しており、この問題が(不正利用に)使われていれば、それを発見する技術的な解決法を探すつもりだとも説明。その上で「全てのケースで、Windows 8 システムにおける3DMarkの使用を止める理由はない」と締めくくっている。