アイ・ティ・アール(ITR)は4日、大企業向けECM(Enterprise Content Management)、中堅企業向けECM、オンラインファイル共有サービス、WCM(Web Content Management)、IRM(Information Rights Management)、全文検索ソフトウェア、ワークフロー製品を対象とした市場調査結果、およびオンラインファイル共有サービス市場予測を発表した。

また、国内53ベンダーへの調査をベースとしたこれらの市場動向と分析をまとめた市場調査レポート「ITR Market View:コンテンツ管理市場2013」を、同日発刊する。価格は19万9,500円。

発表によると、国内オンラインファイル共有サービス市場の2012年度の売上金額は35億円、前年度比34.6%増と大幅な伸びとなった。2013年度も同様の傾向が続いていることから、売上金額は45億円、前年度比28.6%増と引き続き大きな伸びを見込んでおり、参入ベンダーも拡大しつつあることから、2012年度から2017年度までの年平均成長率(CAGR)は24.6%、市場規模は100億円を突破すると予測している。

それぞれの市場予測は、次のとおり。

  • 大企業向けECM:大口案件の減少で2012年度1.8%増、2013年度も3.6%と微増の見込み
  • 中堅企業向けECM:2012年度4.1%減、2013年度も1.8%減と縮小傾向
  • オンラインファイル共有サービス:2012年度34.6%増と急拡大、2013年度も28.6%増を予測
  • WCM:2012年度は17.5%増と活況、2013年度も23.1%増の見込みでシェア争いは激化へ
  • IRM:大手製造業でのグローバル展開での高い需要により、2012年度は22.8%増、2013年度も24.3%増の高い伸びを予測
  • 全文検索ソフトウェア:2012年度はSaaSの拡大により10.2%増と好調、2013年の市場は6.5%増、SaaSが過半数のシェアを占めると予想
  • ワークフロー:アップグレード需要に支えられ、2012年度12.1%増、2013年度も13.5%増と好調を維持

オンラインファイル共有サービス市場規模推移および予測(単位:億円)

あわせて発売される市場レポート「ITR Market View:コンテンツ管理市場2013」の掲載データは、市場規模実績(2011~2012年度)および予測(2013~2017年度)、マーケットシェア(2011~2013年度予測):ベンダー別、業種別、企業従業員規模別、提供形態別、市場分析、ベンダー各社(53社)のプロファイルとなっている。

なお、レポートには特別付録として、国内企業の情報系システムの選定・運用にかかわる役職者(有効回答数:292件)を対象に2013年6月に実施したアンケート調査レポート「ITR User View:コンテンツ管理市場 2013」が同梱されている。