システムサポートは6月13日、大阪府立岸和田高等学校に対し、「課題研究」科目の学習教材として、iPadアプリケーションを作成するハンズオン教材を提供したことを発表した。
岸和田高校は、科学技術系の人材育成を図る目的で文部科学省から指定された「スーパーサイエンスハイスクール(SSH)」であり、研究テーマとして「科学の温故知新」を掲げている。
同校では最新の科学技術を吸収する研究の1つとして「iPad」アプリケーションを検討しており、そのためには専門的な知識が必要と考え、システムサポートのiPadアプリケーション作成教材を採用した。
従来、一般的なタブレット端末アプリケーションの作成教材は、専門性の高い大学や企業がユーザーの中心であり、ある程度の知識がなければ学習すらままならない状況であった。そこでシステムサポートでは、高等学校をターゲットとして、専門知識がなくても学習可能な教材を開発した。
本教材は、サンプルプログラムを作成しながら学ぶハンズオンタイプであり、「ストップウォッチ」や「じゃんけんゲーム」など、生徒らが親しみやすい題材を採用した。テキストには、電子書籍形式iBooksを採用しており、動画などを使ってプログラミングをわかりやすく解説している。また、限られた授業時間で効率よく学べるように、アプリケーションのテンプレートも収録された。
岸和田高校では、大学のゼミのようにテーマごとに分かれた20名弱の少数クラスで本教材を用いた授業が行われる。デジタル技術の活用方法について、2年生の春期に集中的に学習したのち、1年間かけて生徒が自主的に成果物を作成する。最終的には、大学校との連携や他校との合同活動、研究機関や民間企業との連携も視野に入れているとのことだ。