大阪市立大学(大阪市大)医学部発のメディカルITベンチャーであるエコナビスタは5月23日、大阪市大 医学部疲労医学教室が開発した「快眠健康ナビ」を組み込んだシステムユニットの製品化に成功したと発表した。

同製品は、サーカディアンリズムを整えることで、自然な入眠、熟睡および心地よい目覚めを提供するシステムユニットで、自然界に暮らす動物のように、夜は自然に入眠を促し、朝は「起こされたのではなく自然に目覚めた感覚」で心地よく目覚める医学的根拠に基づいた起床システムで、同社では寝付きの悪い方、熟睡感の乏しい方、目覚めの悪い方に最適だと説明している。

具体的には、就寝時、起床時間を入力し就寝ボタンを押すだけで、上部照明が電球色から夕焼け照明に徐々に照度を落としながら変化し、さらにアロマの香りを放出することでリラックス効果を高め、内蔵の睡眠センサが入眠したと判断した際に自動的に完全消灯するという仕組みのほか、睡眠中は、睡眠センサが呼吸・心拍を常にモニタリングし、無呼吸時には枕をゆっくりスライドさせることで呼吸を促す仕組みが取り入れられている。

また、起床時、30分前より、睡眠センサが眠りの浅いタイミングを判断し、さくら色照明が点灯し徐々に照度を上げ、覚醒を促す爽やかな「みどりの香り」を放出。その後、部屋のカーテンが徐々に開き、少しずつ覚醒へ導くほか、起床時には内蔵されたスピーカーから森の小鳥のさえずりを流すことで、爽やかな心地よい目覚めを迎えさせるというものとなっている。

なお、同社では。同システムの有用性はすでに医学的に実証されており、今後、ホテル、老健施設、高齢者向けマンションへの導入を目指すとしている。

「快眠健康ナビ」を組み込んだシステムユニットの外観