日本電信電話(NTT)は2月8日、次世代Webブラウザの標準仕様であるHTML5を用いて、ひとつのコンテンツ情報を複数の端末に合わせて自動で分割して連携させる「コンテンツ分割・連携技術」を開発したことを発表した。
今回発表されたHTML5コンテンツ分割・連携技術は、Webコンテンツを映像画面、操作画面、情報画面などの構成要素による部分コンテンツに分割するもので、複数のデバイスに搭載されたHTML5ブラウザWebサーバーの間で機能する。
分割された部分コンテンツは、複数のデバイスへ自在に振り分けられるほか、別々のデバイスに振り分けたコンテンツ同士を同期させることも可能。サービス提供事業者は、ひとつのコンテンツを用意するだけで、マルチデバイスを連携させるサービスに対応できるようになる。
同技術により、HTML5を用いたWebアプリケーションや映像を含んだコンテンツなどの制作において、デバイスの追加や変更に合わせた修正が不要になるため、制作期間や開発費用を大幅に削減できるという。
また、同技術ではデバイス間のコンテンツ連動を一元的に管理するため、Webサーバーにかかるトラフィック負荷の分散にも効果がある。
同社は今後、さらに研究開発を続けるとともに、同技術の国際標準規格化に向けた活動を展開するとしている。