米PC大手のDellは2月5日 (現地時間)、創業者Michael Dell氏と米Silver Lakeを中心とする投資ファンドSilver Lake Partnersによる共同買収に合意したことを発表した。買収総額は約244億ドル。Dell氏らは株式の非公開化を計画している。タブレット台頭の影響でPC需要が低迷する中、株価の動きや株主の意向に左右されることなく、大胆な経営改革を迅速に進められる体制を整える。

Dell氏とSilver Lake Partnersによる買収は、経営陣が参画したバイアウトである。買収資金を融資するSilver Lake Partnersには米欧の金融機関のほか、Microsoftが加わった。

買収に伴い、Dellは普通株を保有する株主に1株13.65ドルの現金を支払う。これはDellの株式非公開化の可能性が初めて報じられた2013年1月11日の同社株の終値10.88ドルに25%を上乗せした金額だ。1月11日までの90日間の平均終値に対しては約37%の上乗せになる。買収は株主や規制当局の承認などを必要とし、Dellは2014年度第2四半期 (2013年5-7月)終了時までの完了を目指す。Dell株をおよそ14%保有するDell氏は、買収完了後も会長兼CEOとしてDellを率いる。