米Amazonは1月24日(米国時間)、音声読み上げ技術企業のINOVA Software(ポーランド)を買収したと発表した。買収金額は非公開、Amazonは「Kindle Fire」タブレット端末などで音声サービスを強化する狙いがありそうだ。
INOVAは音声認識・音声読み上げ技術企業。個人顧客のほか、企業、開発者向けにサービスを手供しており、自然な音声読み上げ技術「BrightVoice」、音声技術サービスの迅速な構築を支援する「Rapid Voice Development」などを提供している。
正確さ、音声品質、容易さなどが特徴で、17言語で44種類の音声を用意する(日本語は含まれていない)。Amazonとは以前から協業関係にあり、Kindle Fireのボイスガイド、タッチで検索、音声読み上げ機能はINOVA技術を土台とする。
音声認識や読み上げ機能は目の不自由な人向けのアクセシビリティとしてだけではなく、Appleの「Siri」やGoogleの「Google Now」など、操作性改善としても使われている。
AmazonはINOVA買収後の計画を具体的に明かしていないが、「世界最高級の音声ソリューションを世界中の顧客に提供する製品を構築するのを楽しみにしている」と声明文で述べており、音声ベースのサービスを拡充するのに用いられる可能性は多いにありそうだ。なお、AmazonはKindleスマートフォンを開発中という噂もある。