キリストを磔刑に処したローマ帝国の第5代ユダヤ属州総督ポンティウス・ピラト役で現在交渉中のブラッド・ピット (C)BANG Media International

俳優のブラッド・ピットが、キリストを磔刑に処したローマ帝国の第5代ユダヤ属州総督ポンティウス・ピラトを描いた新作映画『ポンティウス・ピラト』への出演をめぐり、現在交渉中だという。

ブラッドがオファーを受けた役は、映画の表題であり主役のポンティウス・ピラトで、デッドライン誌の報道によれば、ブラッドは近々出演契約を結ぶ見込み。本作の脚本は『ウーマン・オン・トップ』の脚本家ヴェラ・ブラシが手がけており、ピラトを残忍さにフォーカスした従来の紋切り型の物語ではなく、"誇りと能力を兼ね備えたローマの戦士"たる高潔な男として描くという。また、ピラトがいかに"ユダヤ市民の信心さと当時の多神教的風土、さらに市民のローマの圧制に対する憎しみを高慢にも理解できなかったこと"によって、最終的にキリストの磔を許可していったかという人間的苦悩を描写する多層的な作品になる模様。本作には、カリギュラや洗礼者ヨハネ、サロメ、マグダラのマリアなど新約聖書中の人物たちも登場すると報じられている。

なお、以前ヴェラは、自身の視点からどのようにピラトを描くかを次のように説明していた。

「ローマやユダヤの歴史書や4つの福音書などから歴史的事実を知ることができるわ。そして憶測を巡らし、ピラトの人物像を自分なりに解釈して、彼のジレンマを描こうと思うの。ピラトを通して語ることで、かの有名な歴史的事件に新しい文脈を加えることができると思う。ローマ総督の立場になって考えてみると、当時のユダヤの政治情勢を知ることができるわね。そしてローマ人に占領されることがどのような事かっていうこともね」

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