Maxim Integratedは、12ピンTDFNパッケージ(3mm×3mm)を採用したバイポーラ±5V、16ビットA/Dコンバータ(ADC)「MAX11166」および「MAX11167」の出荷を開始したことを発表した。

2製品ともに2.5V、3V、3.3V、または5VロジックレベルのSPI対応シリアルインタフェースを使用して通信を行い、サンプルレートはそれぞれ500kspsと250kspsとなっているほか、92.6dBのSN比により広ダイナミックレンジのアプリケーションに対応でき、高いリニアリティ(±0.5 LSB INL、±0.2 LSB DNL、typ)により、最も近い競合製品の半分の電力で高精度の測定を可能とする。

また、バッファを備えたリファレンスを内蔵しており、競合ソリューション比で低コストながら少なくとも88%の基板スペースを削減することが可能となるという。

さらに、これらの高集積ADCは同社独自技術である「Beyond-the-Rails技術」を採用することで、単一のプラスの5V電源で±5V入力信号への対応が可能となり、これによりマイナス電源を不要にできるようになることから、設計の簡素化が実現できるようになるという。

加えて、シリアルインタフェースを使用して複数のADCをデイジーチェーン接続し、マルチチャネル同時サンプリングアプリケーションを実現することができるほか、「ビジー」インジケータオプションによってシステムの同期とタイミングを簡素化することも可能だ。

なお、2製品ともに量産出荷を開始しており、単価は約16.07ドルから(1000個以上、FOB USA)となっている。また、18ビット拡張分解能バージョンも予定されており、こちらは2013年前半に発表される予定だという。

16ビットA/Dコンバータ(ADC)「MAX11166」および「MAX11167」の機能ブロック図