日産自動車は12月10日、横浜市と協働で取り組んでいる「ヨコハマ　モビリティ"プロジェクトZERO"」(YMPZ)の一環として、EVシェアリング(共同利用)システムをベンチャー企業間で活用する実証実験を、12月12日より開始すると発表した。

「YMPZ」は、日産自動車と横浜市が、低炭素型次世代交通の実現に向けて、EVやエコ運転の普及をはじめとした総合的な自動車交通施策に関する5カ年(2009年～2013年)の共同プロジェクト。

実験の目的は、行動特性の異なる複数の企業が、EVを共同利用する実験を通じて、企業等にとっての有用性、EVシェアリングの事業性、サービスのあり方などを検証するとともに、同ケースにおける課題を抽出すること。

実験期間は2012年12月12日から2013年2月28日までで、参加企業は公益財団法人横浜企業経営支援財団鶴見末広センターが所管している横浜新技術創造館、リーディングベンチャープラザ等に入居のベンチャー企業等8社を予定している。

実験では、複数のベンチャー企業等が、日産自動車が無償で提供する100%電気自動車「日産リーフ」1台を利用し、業務車両としてシェアリングを実施する。

実験には車両予約システムが採用され、同システムは、EVの消費電力や充電時間等を考慮した配車予約を行うとともに、ポイントの有効活用による利用の平準化や促進機能を搭載(2013年1月中旬より稼働予定)。利用者はEV利用に際し、事前に付与される「ポイント」を活用することができる。

予約画面の一例

同社では、ガソリン車を業務車両としている企業が多いため、シェアリングによる自動車利用の効率化・平準化や、走行中排出ガスゼロのEV利用による環境への貢献、、繁忙期や閑散期に応じて変化する利用ポイントを有効に活用することで、シェアリングの平準化や利用の促進が期待されるとしている。