日本音楽著作権協会(JASRAC)と日本アフィリエイト協議会は12月3日、違法音楽配信による著作権侵害の解消とその発生防止、および健全なアフィリエイト広告事業の発展促進を目的として、アフィリエイト広告収入を目的とする違法音楽配信に対し、新たな著作権侵害対策を実施することを発表した。

今回の対策は「アフィリエイト広告を掲載している違法音楽配信サイトに関する情報共有」「違法音楽配信サイトの運営者に対する警告」「違法音楽配信サイトのアフィリエイト広告の掲載停止」「違法音楽配信サイトの運営者に対する広告料の支払停止」の4つ。これらはアフィリエイト広告サービス提供事業者(以下ASP事業者)と連携して実施される。

近年、広告収入を得るために違法音楽配信サイトを開設するインターネットユーザーが増加し、著作権侵害の温床となっている。JASRACはプロバイダ責任制限法に基づき、違法ファイルの送信防止措置要請を行ってきたが、この要請は違法ファイルがアップロードされてからの事後的な対応とならざるを得ないこともあり、大きな効果が得られていない。

違法音楽配信サイトにおけるアフィリエイト広告の掲載は、ASP事業者にとっても大きな問題であり、今回、JASRACと連携して上記の対策を実施することに合意した。

今回の対策は、Webサイト運営者のインセンティブとなっている広告収入に直接影響するものであることから、JASRACと日本アフィリエイト協議会は、「違法音楽配信根絶に向けた大きな前進になる」としている。