シマンテックはこのほど、「シマンテックインテリジェンス月次レポート」の10月号を公開した。同レポートでは2012年1月~10月のデータをもとに、スパムメールなどのサイバー攻撃の傾向が分析されている。

レポートによると、世界全体のメールトラフィックに占めるスパムの割合は64.8%で、前月から10.2%減と大幅に減少した。2011年後半から、世界のスパムレベルは減少傾向をみせている。同社は10月にスパムレートが大きく下がった一因として、不正プログラムによって乗っ取られた多数のコンピューターで構成されるネットワーク「ボットネット」の減少を挙げている。

国別のスパムレート1位はサウジアラビアで79.4%。2位はハンガリーで75.3%、3位はスリランカで74.0%、4位はカタールで73.1%、5位は中国で69.9%。業種別では前月同様、教育業界のスパムレートが最も高く、66.8%となっている。

10月のメールトラフィック全体に占めるスパムの割合(発表資料より)

フィッシングメールの割合は前月から微減し、0.35%(286.9通に1通)となっている。国別のフィッシングレート1位は南アフリカ、2位は英国、3位はデンマーク。業種別では公共機関のフィッシングレートが引き続き1位となっている。

10月のメールトラフィック全体に占めるフィッシング攻撃の割合(発表資料より)

メール感染型ウイルスがメールトラフィック全体に占める割合は0.44%(229.4通に1通)で、前月比0.44%減。国別の1位はドイツ、2位は南アフリカ、3位はオーストリアで、業種別では公共機関のレートが最も高い。

10月のメールトラフィック全体に占めるメール感染型ウイルスの割合(発表資料より)

レポートは同社のWebサイトで閲覧できる。