Freescale Semiconductorは、MEMSベースの加速度センサ「Xtrinsic MMA8491Q」を発表した。

同製品は、低消費電力で操作が簡単なプラグ&プレイ方式を採用し、傾きしきい値の検出機能により、スマートメータアプリケーションを物理的な改ざんから保護することができる。すぐれたエネルギー効率により、産業市場向けのポートフォリオを拡充する製品として、幅広いピンピッチ、実装状態の目視可能なリード端子、および長期の製品ライフサイクルに対する要求を満たすという。

単純な構造と高度なシステム統合を必要とするアプリケーション向けに設計されており、物理的な改ざんの検出を目的とする同社のシステムレベルのスマートメータリファレンスデザインの中で、傾きしきい値検出の中核となる製品に位置づけられている。傾き角度が変化すると外部からメータに力が加えられたと認識し、改ざんの発生と判断して公益事業者に通知するなどの仕組みを構築可能。また、スマートメータにとどまらずゲーム機や家電製品のモーション検出などの正確な位置計測が必要とされる多様なアプリケーションに、高い柔軟性と実用性を提供することも可能なほか、オフィスや工場で設備操作を監視することや、e-ヘルス、携帯型のヘルスモニタリングシステムなどにも適用可能だという。

機能面では、あらかじめ設定した傾きしきい値をプラグ&プレイで組み込むだけで検出が可能。また、3軸のロジック出力(しきい値を超えているかまたは未満か)による傾き指示ができ、傾きしきい値限度のプログラムができる。さらに、±8gのダイナミックレンジを備えたI2C機能による従来方式の加速度センサデータの取得などが可能となっている。この他、X軸、Y軸、Z軸方向の傾きしきい値の検出値を出力し、デバイスを低消費電力と停止のどちらのモードに設定すべきかを適切に判断して消費電力を削減することで、バッテリ寿命を延長することが可能。Hz当たりの消費電流は400nA。電圧供給範囲は1.95~3.6V。

なお、パッケージは3mm×3mm×1.05mmサイズのQFNで、ピンピッチは0.65mm。価格は1万個購入時で1.03ドルから。すでに量産を開始している。開発ボード「LFSTBEB8491」の参考価格は75ドル。加速度センサ開発ボードとUSBボードを含むパッケージ「RDMMA8491」は99ドル。スタンドアロン型の単純構造のボード「DEMOMMA8491」傾き角度に応じてLEDを点灯させる機能がある。参考価格は19.99ドルとなっている。