Texas Instruments(TI)は、65Vの過渡電圧性能を持ちながら、DC/DCコンバータやインダクタ、その他の受動部品を小型パッケージに集積したパワーモジュール「TPS84250」を発表した。

同製品は、65Vの過渡電圧性能を有し、追加の保護コンポーネントが不要。さらに、EN55022 Class B放射EMI(電磁波障害)規格の要件を満たすとともに、スイッチング周波数の同期機能を提供することから、テスト/計測、産業用モータ制御、医療用およびイメージングなどの各種アプリケーションにおいて、ノイズに敏感なアナログ回路に、クリーンな電源を供給する。また、入力電圧範囲は7V~50Vと広く、2.5V~15Vの正極性の出力電圧を供給する。

負極性の出力電圧が必要なアプリケーション向けには、4.5V~40Vの入力電圧範囲、最高15W出力で、周波数同期機能および低EMI特性を有する「TPS84259」がある。最大で-17Vの負極性出力を提供することから、センサやバイポーラアンプ、複数電源動作のデータコンバータや、その他のアナログ回路に最適となっている。

なお、「TPS84250/TPS84259」は、出力1A、36Vの「TPS7A4700」 および、出力1A、-36Vの「TPS7A3301」など、入力電圧範囲の広いリニアレギュレータと組み合わせて使用することも可能。「TPS84250/TPS84259」は、より低い入力電圧を必要とするDSP製品およびFPGA製品に電源を供給する完全集積パワーモジュール製品ファミリ「TPS84k」に追加されるという。

なお、パッケージは9mm×11mm×2.8mmの41リードQFN。オープンフレームのパワーモジュール製品に比べて実装面積を75%縮小している。価格は、1000個受注時で「TPS84250」が5.25ドル、「TPS84259」が6.00ドル。すでに量産出荷を開始している。

TIは、65Vの過渡電圧性能を持ちながら、DC/DCコンバータやインダクタ、その他の受動部品を小型パッケージに集積したパワーモジュール「TPS84250」を発表した。