ジョブストリート・アセアンビジネスコンサルティングは、早稲田大学ビジネススクールの大滝令嗣教授をアドバイザーとして、東南アジア5カ国(マレーシア・シンガポール・インドネシア・フィリピン・タイ)、インドおよび中国のホワイトカラーを対象に、国別の企業の人気度を調査し、その結果を発表した。同調査は、2008年、2010年に続くもので、協力機関はライトワークスおよびキャリアインターナショナル(中国)。
「アジア7カ国における国籍別企業の人気度」調査において、調査項目の国籍の会社で働きたいか尋ねたところ、日本企業の人気はアメリカ、イギリス、各国の地元企業、オーストラリア、ドイツに続き6位という結果。2010年度の調査では5位だったが、各国の地元企業に抜かれ6位という結果となった。
同調査では、各国の地元企業が3位に入る結果となり、前の調査と比べて大きな上昇。東南アジア・インドでの経済の伸長が大きく寄与している模様だ。
「称賛に値する会社トップ30」では、日本企業はトヨタが8位、ソニーが24位に入っているのみだった。
この結果から、同社は日本企業の製品・サービスが高い評価と好感度を得ているのに対し、就業先としては高い評価を得ていないことが分かると分析している。
調査を監修した大滝教授は、「日本企業は製品やサービスに対する高評価を、雇用者としての高評価につなげることができていない。今後、日本企業がアジアの優秀な人材を獲得し、アジア市場を席巻していくためには、コーポレート・ブランディング、エンプロイヤー・ブランディングが第一の課題である。また、MBA保持者を対象にした結果に着目すると、インド企業に対する非常に高い好感度と、日本企業に対する低い評価に気づく。今後地域の優秀人材を獲得していくためには、彼らに評価される合理的なマネージメントと、それを運用することができるMBA保持者の活用が重要であろう。」と語っている。