近畿日本鉄道は30日、大阪阿部野橋駅(近鉄南大阪線)直上に建設中の超高層複合ビル「あべのハルカス」の高さが300mに到達し、ビルとして高さ日本一になったと発表した。

8月30日午前6時頃に撮影された「あべのハルカス」。タワー屋上右側の鉄骨部分が高さ300mの位置にあるという

「あべのハルカス」の完成後イメージ

近鉄南大阪線のターミナルである大阪阿部野橋駅周辺では、近鉄百貨店阿倍野店の老朽化への対応をきっかけに阿部野橋ターミナルビルの整備が計画され、2008年より駅の改良工事に着手、昨年2月よりタワー館部分の地上工事が始まった。その後、ビルの名称が「あべのハルカス」に決定。2014年春のオープンをめざし、建設が進められている。

「あべのハルカス」が高さ300mに到達したのは8月30日午前5時22分のこと。ビル南東角に鉄骨が建植され、この部分が高さ300mの位置にあるという。横浜ランドマークタワーの296mを抜き、日本一の高さとなった。

完成後の「あべのハルカス」は地下5階、地上60階建てで、日本最大の売場面積となる近鉄百貨店(地下2階から14階まで)や、関西初進出となる「大阪マリオット都ホテル」(19・20階と38~55階、57階)、オフィスフロア(17・18階と21~36階)、都市型美術館(16階)、展望台(58~60階)などで構成される。オフィスフロアにおいては、近鉄沿線4大学のサテライト施設や日本最大級のメディカルフロアも設置予定で、多彩な機能をあわせ持つ「愛されるランドマーク」をめざすとしている。