Cypress Semiconductorは、「PSoC 3/5」向け統合開発環境(IDE)「PSoC Creator」の最新バージョンとなるバージョン2.1を発表した。

「PSoC Creator」では、カスタムの1チップソリューションの中にPSoCプログラマブルハードウェアを構成することが可能。完全にキャラクタライズされた75個以上のアナログおよびデジタルコンポーネントを含むライブラリが内蔵されており、「仮想チップ」として表示されるアイコンを、求めるアプリケーションの要求に合わせて、デザイン上にドラッグアンドドロップで組み合わせることが可能。これらのコンポーネントにより、システムインタフェースおよびディスクリートICをPSoC統合でき、部材コストとボードスペースを削減できるようになると同社では説明している。

また、バージョン2.1では、プログラマブルデジタルロジックの配置配線機能が改善され、周辺装置の速度が向上した。この配置配線アルゴリズムにより、パルス幅変調器(PWM)コンポーネントの入力周波数は76%向上となる44MHzとなり、モータ制御や電力制御などの幅広いアプリケーションでPWMの分解能向上とスイッチング速度の高速化を実現したという。さらに、タイマやカウンタ、その他のプログラマブルデジタルコンポーネントも、平均で80%以上と性能を向上させたという。

加えて、新しく追加されたアナログデバイスエディタにより、アナログ設計の開発とデバッグを簡素化することが可能となった。アナログ回路図は、「PSoC Creator」の回路図入力ツールを使って作成することが可能。ビルドサイクル中に「PSoC Creator」が、下層の「PSoC」プログラマブルハードウェアを自動的に構成することで、アナログ回路をグラフィカルに最適化させたり、変更されないようロックできるようになったという。