前作『ダークナイト』同様、この手のトリビアは今後さらにでてくるはず。写真はトム・ハーディ演じるベイン (C)BANG Media International

クリストファー・ノーラン監督最新作であり、バットマンシリーズの最終幕となる映画『ダークナイト ライジング』。公開から全米週末興業成績で3週連続で首位を堅守している本作だが、製作でカットされたシーンには、バットマンの宿敵ベインのマスクにまつわる秘密を解き明かすシーンが含まれていたという。

164分というシリーズ最長の上映時間を記録した本作だけに、このシーンはカットされてしまったものの、ベインがマスクを被るきっかけとなった傷にまつわるシーンをノーラン監督が撮影したらしい。トム・ハーディ演じるベインのコスチューム・デザイナーを務めたリンジー・へミングは米GQ誌にこう話している。

「今回の続編で観客が目にすべきだったシーンは、(ベインが)子どもの頃に受けた傷にまつわる話なんだ。ベインのつけているコスチュームの鍵となるのは、彼が背中に受けた傷によるものだ。防弾チョッキを着ていなかったとしても、ベインはどうしてもウェストのベルトとサスペンダーは身に着けていないといけないわけさ」

そして、カットされた刑務所でのシーンには、バットマンが第1作目『バットマン ビギンズ』で戦闘を学んだことと同様の方法で、ベインが体術を習得していく流れが描かれていたと続けている。

「(本編では削除されてしまった)刑務所でのシーンには、バットマンが第1作で戦い方を学んだのと同じ方法で、ベインが戦法を習得していく過程が描かれていて、若かりし頃のベインが初期バージョンのウェストのベルトを装着している姿が見つけることができる。そこではトム・ハーディ扮するベインが戦い方を習得しつつも、周囲の人間たちから軽蔑され罵られる姿が描かれている。ベインは丸太の上に立ちながら、周囲からの攻撃をかわしていく訓練を受けていて、そのシーンではベインが劇中で見られるものよりもっとボロボロでプリミティヴなマスクをつけていたんだ」

さらにリンジーは、劇中でベインの服装が意図的に匿名性を帯びているのは、ベインの出自をミステリアスにするためだったとも語っている。「我々は始めに衣装を制作して、それをどんどん汚していった。ベインの衣装には2つのポイントがあるんだ。1つは時代が特定されず、恐らくアジア北部の出身だとしか分からないようにすることだった」

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