先日、米大手キャリアのSprintがiPhone 4/4Sの販売価格を50ドル引き下げたニュースを報じたが、今回さらにBest Buyや他キャリアにおいても50ドル割引きが可能な"Price Matching"が可能になったと複数メディアが報じている。
"Price Matching"とは、「競合店舗等で当該商品がより安価に販売されていた場合に割引き販売を打診できるサービス」だ。例えば「最低価格保証」を掲げる小売店舗があった場合、これは"Price Matching"の交渉を仕掛ける余地があることになる。ただし廉売による販売価格の値崩れを起こす可能性があるため、Appleの場合は卸しの時点でこうした"Price Matching"を原則として禁止している。だがWall Street Journalが、Appleは今回このPrice Matchingの対象にiPhone 4/4Sを含め、最大49ドルまでの割引きを許可する通達を出しているという関係者の話を報じている。この件はもともとはMacRumorsが報じたもので、同記事の撮影画像が一番わかりやすいが、iPhone 4でBest Buy/Radio Shack/各キャリアのストア、iPhone 4Sの16GBモデルでSprintの系列ストアとTargetがPrice Matchingの対象になっている。
WSJによれば、AppleがこうしたPrice Matchingを主力商品で設定するのは非常に珍しいケースで、通常は教育現場や企業への一括導入などでディスカウントをかける以外、原則として定価販売(iPhoneの場合は199ドルまたは99ドル)を堅持するのが通例となっている。ただしPrice Matchingの場合、店頭で割引き告知が行われることはなく、顧客や店員が打診したときのみ割引きが成立するようだ。また性質上オンラインでPrice Matchingは利用できず、必ず小売店の店頭で交渉する必要がある。先日のSprintの割引き価格は例外的といえるかもしれない。
問題はなぜAppleがiPhoneにPrice Matchingを導入したかだが、2つの理由があると考えられている。1つは前述のSprintのケースにみられるように、新製品登場を前とした在庫処分を目的としたもの。そしてもう1つは、ここにきてiPhoneの販売が減速しており、そのテコ入れを狙ったものという可能性だ。先日の四半期(4~6月期)決算発表においてiPhone販売が予想ほど伸びなかったことがApple株の株価下落を招いたが、新型iPhone登場直前とみられる7~9月期の四半期決算ではさらに販売の減速傾向がみられると予測される。この値下げはその対策の1つというわけだ。4~6月期四半期決算の電話会議の中で米Apple CFOのPeter Oppenheimer氏は「新製品に関する噂や観測がiPhone販売に大きな影響を及ぼす」と、報道やユーザー間での情報共有に警戒感を示しており、新学期(Back-to-School)商戦を前にした販売促進策なのかもしれない。
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