電通は、読みやすさを科学的に検証したフォント「みんなの文字」を一般社団法人ユニバーサルコミュニケーションデザイン協会(UCDA)やイワタと共同開発した。「みんなの文字」(R,R2,M,L)4種をセットで販売し、価格は税別5万6000円。パック自体は近日中にダウンロード形式にて発売されるが、Lのみ7月以降の納品になるという。

「みんなのフォント」書体サンプル。同フォントは日本年金機構の「ねんきん定期便」(平成24年度版の一部)や金融機関の「住宅ローン申込書」などで先行して使用される

同フォントの判読性や視認性、可読性については多くの人を対象にテストを重ね、評価には東京電機大学矢口式評価法(IPO)を用いている。白内障や老眼など読み手側の事情、あるいは文字のかすれやつぶれといった印刷上の問題を徹底的に検証し、小さなサイズの文字の誤読も減少したとのこと。特に数字の判読性に優れているとのこと。

また、科学的根拠に基づき印刷物などのデザインのわかりやすさを認証する「見やすいデザイン認証支援ツールキット」(税別5万円)の販売も同時に行う。文書の情報量と色彩設計を診断するアプリケーションのほか、同フォントもタイポグラフィとして同梱されている。