米Facebookは4月3日、カリフォルニア州北部地区連邦地方裁判所で米Yahooを特許侵害で提訴した。これは3月のYahooによる提訴への回答と言え、IPOを控えたFacebookがかつてのネットベンチャーに強気の姿勢を見せた。

Facebookは訴状で、10件の特許をYahooが侵害したと主張している。この中には、訴状を提出した同じ3日に米国特許商標庁(USPTO)の認可を受けたばかりの特許、同社設立前にMark Zuckerberg氏の名前で申請していた特許、米IBMから取得した特許などが含まれている。

特許内容としては、デジタルメディアのタグに関する手法、ユーザーがアイテムをフェッチするための手法、ユーザーに推奨するためのシステムなどがあるようだ。

Yahooは3月12日、Facebookがソーシャルネットワーキング、広告、プライバシー、カスタマイズ、メッセージングの5分野で10件の特許を侵害したとして提訴した。Facebookは3月22日にIBMより約750件の特許を取得している。

AP通信では、FacebookとYahooの両方の声明文を紹介している。それによると、Facebookの法務顧問Ted Ullyot氏は「Facebookは自分たちの特許を主張する。これは同時に、パートナーを攻撃し、イノベーションよりも訴訟を優先させるというYahoo!の先見の明のない判断に対する回答となる」とコメント、Yahooは「Facebookの行為はメリットのないもので、自社の防御の弱さから気を散らすための試みにすぎない」とコメントしている。