宇宙航空研究開発機構(JAXA)、フューチャーコマース、ユーシーカードの3者は4月2日、同日より同機関を応援してくれる気持ちを広く受け入れるためとして、寄附金制度を拡充してインターネットなどから簡易に実施できる寄附金の募集を開始することを共同で発表した。

同寄附金制度では、フューチャーコマースが提供するインターネット寄附金収納サービス「F-REGI(エフレジ)寄附支払い」を導入し、UCカードをはじめとするMasterCard、VISAの国際ブランドが付いたすべてのクレジットカード及びネットバンキング(ペイジー)によりご寄附することが可能だ。

ちなみにF-REGI寄附支払いとは、寄附画面の設定機能から決済機能、寄附者の情報管理機能までを総合的に提供するASP型寄附金収納サービスだ。システム開発は一切不要となり、寄附受付け画面へリンクを貼るのみで簡便に導入することが可能というもの。受付けから決済までの全行程をフューチャーコマースにて提供していることから、寄附者に違和感や面倒くささなどを与えにくいシームレスな寄附フローを実現するパッケージシステムだ。

また、ペイジー(Pay-easy)は、インターネットショッピングをはじめ、税金や公共料金などの各種料金を、金融機関の窓口に並ぶことなく支払うことができるサービスのことである。

よって、今回のサービスが採用されたことで、寄附したい人は銀行窓口などへ行くことなく、時間・場所を問わずにインターネット上でJAXAが寄附を募っている事業と決済方法を選んで、スピーディに寄附することが可能となるというわけだ。

また、インターネットからの寄附のほか、JAXAの筑波宇宙センター、調布航空宇宙センター、相模原キャンパス、種子島宇宙センターの各展示館においては、募金箱による寄附募集も開始する形だ。

集まった寄附金についてはJAXA、寄附した人が選択した事業に確実に活用し、宇宙航空分野の研究開発で日本が世界に伍し、同時に貢献していくための源泉としていくと宣言している。さらに、今後とも、その経営理念である宇宙航空分野の研究開発を推進し、英知を深め、安全で豊かな社会の実現に貢献していくとした。

なお、現在寄附金を受付けている主なプロジェクトとその用途は、以下の通りだ。

  • はやぶさ2:開発・打上げ・追跡管制設備の整備など
  • 有人宇宙船/有人打上げロケット:打上げロケットの安全化・低コスト化、宇宙船の緊急脱出技術、宇宙での軌道変換・ランデブードッキング技術、大気圏再突入時の熱防護技術や降下技術、宇宙船内の空気や水を再生する生命維持装置、宇宙飛行士が着用する宇宙服などの研究開発
  • 国際宇宙ステーション「きぼう」日本実験棟の利用:「きぼう」を利用した研究とその促進活動、及び宇宙実験の幅を拡げるための実験装置や手法の研究開発
  • イプシロンロケット:機体製造や射場整備、各種試験経費

そのほか、宇宙科学研究、環境に優しく安全な旅客機の研究開発、航空技術研究、地球環境を守るための衛星利用、宇宙教育などが募集中だ。