J.D.パワー アジア・パシフィックは2月21日、2012年日本携帯電話端末顧客満足度調査の結果を発表した。同調査は1年以内に携帯電話端末を新しく入手した全国の16歳から64歳の人を対象に2011年12月上旬に実施したもので、回答者の内訳はスマートフォンの利用者3,000人、フィーチャーフォンの利用者3,000人の合計計6,000人。
顧客満足度の測定にあたっては4ファクターを設定し、それぞれに関連する詳細項目に対する評価を基に総合満足度スコアの算出を行っている(1,000ポイント満点)。各ファクターの総合満足度への影響力は以下のとおり。
スマートフォン(左)とフィーチャーフォン(右)の総合満足度を構成するファクター 資料:J.D. パワー アジア・パシフィック 2012年日本携帯電話端末顧客満足度調査 |
スマートフォンは「スタイル・外観」と「機能」でフィーチャーフォンの満足度を上回ったが、「操作性」では同水準、「性能」ではフィーチャーフォンを下回った。スマートフォンは、基本的な通話機能の使いやすさ、ボタン・タッチパネルの押しやすさといった点でフィーチャーフォンの「操作性」に及ばなかった。特にバッテリー性能の評価が低かったことが、スマートフォンの「性能」評価が伸び悩む要因となったようだ。フィーチャーフォンはバッテリー性能の評価でスマートフォンを大きく上回った。
今回の調査におけるスマートフォン全体の総合満足度は587ポイント、フィーチャーフォン全体は590ポイントで、ほぼ同水準だった。
スマートフォン利用者の7割、フィーチャーフォン利用者の5割超が次にスマートフォンを購入する意向を示している。同社では、スマートフォンに対し、「フィーチャーフォンと比べて見劣りする操作性や性能、特にバッテリー性能の改善は課題であり、誰でもストレスなく使いこなせるようなデザインやインタフェースの使い勝手を改善していくことも重要」と分析している。
ベンダー別スマートフォンの総合満足度のトップはアップルで、スマートフォン全体を65ポイント上回る652点だった。アップルは4つのファクターすべてでトップの評価を獲得しており、「性能」と「操作性」で他社を大きく上回っている。「性能」ではOSの処理速度や信頼性、「操作性」ではタッチパネルの評価で優位性が高い。
ベンダー別フィーチャーフォンの総合満足度のトップはカシオで、フィーチャーフォン全体を27ポイント上回る617点だった。カシオは「スタイル・外観」、「性能」ファクターでトップの評価を獲得しており、「スタイル・外観」では強度と耐久性、「性能」ではバッテリー性能とカメラ・ビデオ画質のよさで優位性が高い結果となった。