労務行政研究所 ジンジュール編集部は2月15日、ビジネスパーソンを対象に実施した「3.11大震災以降の職場と個人の実情に関するアンケート」の結果を発表した。同調査は、東日本大震災からまもなく1年を迎える現時点での地震・災害への備えや、職場内での変化、ボランティア参加の実情などに関する状況をまとめたもの。
この調査は、2012年1月27日から31日まで、インターネットを使い、岩手/宮城/福島の3県を除く全国の20~59歳のビジネスパーソン485人に対して行われた。
まず、勤務先で行われている地震・災害対策について、8つの施策の選択肢で尋ねたところ、「実施している」(震災前から現在の内容で実施・震災後に従来から実施内容を見直し・震災後新たに実施の合計)と答えた割合が最も多かったのは「社内連絡網の整備」(64.4%)で、全体のほぼ3分の2を占めた。これに、「防災・避難訓練の実施」(53.2%)、「非常時向けの備品の購入・配置」(52.9%)と続く。
「震災後新たに実施」した対策で最も多かったのは「(3)非常時向けの備品の購入・配置」(10.1%)である一方、「実施している」割合が最も低かったのは「災害で出社困難な場合の対応ルールの周知」で38.4%にとどまっている。
震災直後には、一部企業で出社困難な場合の働き方の選択肢として、在宅勤務制度を取り入れる動きが目に付いたが、まだ主流派とは言えないようだ。同編集部では、「状況を見据えたケースバイケースの対応を原則としている企業も少なくないと見られるが、社員の安全と事業継続の面からは、今後さらに対応の検討が必要なポイントの1つ」としている。
次に、実施済みの施策を含めて勤務先で行われている地震・災害対策全体の評価を尋ねたところ、「十分である」いう回答はわずか4.1%で、「ほぼ十分である」を合わせても全体の4割程度にとどまった。
これに対し、「全く足りない」と答えた割合は28.0%と3割近くを占めた。さらに、「やや足りない」31.5%を合わせるとほぼ6割が勤務先の対策の現状を「不十分」と見ていることがわかった。評価の理由を自由回答で尋ねたところ、「対策が何も行われていない」「対策の内容を知らされていない」という答えが多数を占めたほか、「会社(あるいは上司・管理者)の意識が低い」という厳しい指摘も見られた。
さらに、ビジネスパーソンに、自分の周囲で震災の教訓に対する意識・関心が薄らいでいるかを尋ねたところ、「ややそう思う」が42.3%で最も多く、これに「そう思う」17.3%を合わせた割合は全体のほぼ6割に上った。
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