Microchip Technologyと米Digilentは、Cerebot Development Board3製品を発表した。今回発表された「Cerebot MX3cK/MX4cK/MX7cK」はいずれもPIC32を搭載する汎用の開発ボードであるが、開発環境としてMicrochipの提供するMPLAB X IDEやMPLAB CといったPIC32向けの開発ツール以外に、Arduino互換であるchipKIT向けのIDE(MPIDE:Multi-Platform IDE)に対応しているのが特徴である。これによりArduinoの開発環境を使いながらもArduinoのフォームファクタに縛られることがなくなる、と同社は説明する。またこのCerebot MX3cK/MX4cK/MX7cKはDigilentの提供するPmod周辺機器モジュールにも対応している。

Cerebot MX3cKはPIC32MX320F128Hを搭載しており、80MHz駆動で128KBのFlash Memoryと16KBのSRAMが内蔵される。ボード上には12pinのPmodヘッダ×5とI2Cコネクタが用意される。

Cerebot MX4cKはPIC32MX460F512Lを搭載し、こちらも80MHz駆動ながら512KB Flash Memoryと32KB SRAMが内蔵される。ボード上には12pinのPmodヘッダ×9の他、R/Cサーボ用コネクタ×2、I2C×2、SPI×1、USB 2.0 HostとDevice/OTG用コネクタ×1、他にMPLABでのProgram/Debug用USBポートとMPIDE用のシリアル/プログラミングポートが用意されている。

Cerebot MX7cKはPIC32MX795F512Lを搭載し、80MHz駆動で512KB Flash Memoryと128KB SRAMが利用できる。ボード上の12pin Pmodヘッダは6つだが、その代わりにUSB×2、USB UART×1、SPI×1、SPI/UART×1、CAN×2、I2C×2などが搭載されている。

いずれの製品も、Pmod I/Oポート経由でLCDや無線、モータ/センサ制御など様々な周辺機器を利用可能である。

またMPIDEにはこれらのキットで利用可能となる新しいライブラリを含んでいる。例えばBrian SchmalzのSoftPWM Servo libraryを使うと、RCサーボの出力を全ピン同時に利用できるようになる。

既に3つのキットはいずれもmicrochipDIRECTもしくはDigilent's e-Commerce siteから購入可能となっている。価格はCerebot MX3cKが39.00ドル、Cerebot MX4cKが79.00ドル、Cerebot MX7cKが99.00ドルである。

左からCerebot MX3cK/MX4cK/MX7cK