調査会社の英Canalysは1月30日(現地時間)、2011年第4四半期(10月ー12月期)のタブレットを含むPC市場報告書を発表した。これによると、シェアトップは「iPad」が絶好調の米Appleで、米Hewlett-Packard(以下、HP)を押さえ堂々の第1位となった。

同調査では、「クライアントPC」として、デスクトップPC、ノートPC、ネットブック、タブレットの出荷台数を調べた。出荷台数の合計は1億,2000万台となり、前年同期から16%増加した。タブレットが全体の22%を占めるなど市場の牽引役となったが、タブレットを除くと出荷台数は0.4%縮小のマイナス成長になるという。

同社は、2011年秋にタイで発生した大規模な洪水がハードドライブアセンブリ工場に影響を与えたことなどをマイナス要因に指摘している。

ベンダー別シェアでは、Macを500万台、iPadを1,500万台出荷したAppleが17%のシェアをとり、HPに代わって王座を手にした。Appleのシェアは前年同期から6ポイント増だという。

HPは12.7%で第2位となり、3位以下は中国Lenovo、米Dell、台湾Asusの順だった。上位5社のうち、シェアを増やしたのはAppleと中国Lenovoのみで、Lenovoは2ポイント増加した。

HPについては、自社「webOS」を搭載したタブレットライン「TouchPad」を終了後、タブレットでビジネスユーザーを狙ってWindowsにフォーカスする戦略だが、Canalysは「Microsoftのコンシューマー向けタブレット参入には疑問が残る」とやや懐疑的な見解を示している。

一方のLenovoについては、タブレットでビジネスとコンシューマーの両方を狙ってAndroid戦略を展開している点を「HPよりもチャンスがある」と評価している。また、2011年6月に発表した独Medionの買収により、西欧での出荷台数が倍増したことにも触れている。