米Oracleは1月12日(米国時間)、インメモリデータベース製品の最新版「TimesTen In-Memory Database 11g Release2」を発表した。業務アプリケーションで競合関係にある独SAPは昨年、自社インメモリ技術「HANA」の一般提供を開始しており、Oracleも同分野の強化を図る。

TimesTenは、Oracleが2005年に買収したTimesTenが開発するインメモリデータベース技術を土台とする。「アプリケーション層で稼働させることで、ミッションクリティカルなアプリケーションに必要な高速なトランザクションとスループットを提供する」とOracleは説明している。

最新版では、並列レプリケーションの導入によりリアルタイムのOLTP(Online Transaction Processing)アプリケーション向けに性能と拡張性が強化された。SQLアグリゲーションと分析機能により、OLTPに加え、新たにOLAP(Online Analytical Processing)など分析系アプリケーションのサポートも実現するという。

Oracleの通信事業者向け収益管理アプリケーション「Oracle Communications Billing and Revenue Management(BRM)」とともに出荷、BRMのレスポンス時間やスループットを改善できるとしている。

BI製品「Exalytics In-Memory Machine」向けには、「Oracle TimesTen In-Memory Database for Exalytics」も提供される。同製品では、「Oracle Business Intelligence Foundation Suite」のレスポンス時間を20倍、カラム圧縮技術の強化により5倍のデータを格納できるという。