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Microsoftは1月9日(米国時間)、IE10 PP4(プレビュー4)において、font-feature-settingsプロパティへの対応などフォント機能を強化したことをIEBlogで発表した。OpenTypeフォントで提供される多くの機能が利用できるようになっており、今後、Webフォントの普及を後押しする可能性がある。
どのようなWebブラウザで閲覧しても、フォントのレンダリングが同一になるようにするWebフォント技術や関連サービスがすでに登場している。PCだけではなく、タブレットデバイスやスマートフォンからも同一のレンダリングを実現するとなると、特にWebフォント技術が重要になってくる。
フォントデータサイズが小さい欧米フォントは、こうした技術の恩恵を受けやすく、Webフォントを活用しているメディアも存在する。しかし、より複雑なレンダリングを実施するにはまだ対応が弱く、Webフォントを全面的に採用するというのは難しい面もあった。
今回、IE10 PP4が最新のCSS Fonts Module Level 3ドラフトの内容を実装したことで、CSSからOpenTypeの機能をかなり部分で利用できるようになった。この結果、従来は指定できなかったOpenTypeの機能を利用して、より凝った表示が可能になっている。
「CSS Corner: Using the Whole Font」に掲載されているサンプルを、試しやすいようにまとめると次のようになる。
<!doctype html>
<html lang="ja">
<head>
<meta charset="utf-8">
<title>IE10 CSS3 OpenType font demo</title>
<style type="text/css">
p {
font-family: Gabriola, cursive;
font-size: 36pt;
-ms-font-feature-settings: "ss06" 1;
-moz-font-feature-setting: "kern=1";
}
</style>
</head>
<body>
<p>My Navi News - Enterprise</p>
</body>
</html>
ベンダのプレフィックスが付いているのは、仕様がドラフトの段階にあるためだ。このサンプルをIE10 PP4で閲覧すると、たしかにスタイリスティックセット6が使われていることを確認できる。
日本語フォントは、フォントデータサイズが比較的大きく、Webフォントとしての利用を欧米フォントと同列に検討することは難しいが、システムに標準でインストールされているフォントをより活用するための技術として今後利用が進む可能性もあるだろう。