仏の地裁にあたるパリ大審裁判所は12月8日(現地時間)、米Appleの「iPhone 4S」は自社特許を侵害していることを理由に販売差止めを求めていた韓Samsungに対し、要求を却下する判決を言い渡した。米国では12月はじめ、Samsung製品の販売差止めを求めていたAppleの要求が棄却されており、双方の対立は複雑化している。

この判決は、Samsungが今年10月に提出していた訴状を受けてのもの。Samsungは当時発表されたばかりのiPhone 4Sに対し、WCDMAなど2件の自社特許を侵害していることを利用にフランス国内での販売差止め仮令を求めていた。

これに対し、仏司法は販売差止めの理由は認められないとしてSamsungの要求を棄却した。裁判所はまた、Samsungに対し、Apple側の訴訟費用を支払うことも命じている。

SamsungはApple 4Sの販売を禁じる訴えをフランスのほか、イタリアやオーストラリアでも起こしている。一方、AppleもSamsungのAndroidスマートフォンとタブレットに対し特許訴訟を起こしている。