リコーは、産業分野の検査向け製品として、高速画像処理ボード「RKP20」を開発し、サンプル受注を開始したことを発表した。

同製品は、ソフトウェアによる画像処理を実現し、単体で98.5GOPSの処理能力を提供する独自の画像プロセッサ「Ri2005」を4個搭載(1チップあたり外部メモリとしてDDR2 256MBが接続。4個で1GB)することによる超高速画像処理が可能で、これにより工業製品のみならず、食品、印刷物などのさまざまな生産現場での画像処理に対応することが可能。

また、カメラ入力インタフェースとして、FA分野で業界標準のカメラリンク(Camera Link)を搭載。Base/Medium/Full Configuration のすべてに対応しているほか、必要に応じてBase Configuration×2チャネルの入力に変更可能であり、2系統入力の画像処理を行うこともできる。さらに、カメラリンクで入力された画像データは、ボード上のFPGAで並び替えが行われ、Ri2005に転送されるほか、同FPGA回路では、モノクロ超高速の分野で必須な、マルチタップ(1~8)のカメラへの対応やデータパスの並列、直列、直並列、W直列といった変更が可能となっている。

このほか、ボードとPCのインタフェースは、PCI Expressを採用することで、高速大容量の画像データ転送を可能としたほか、PCに保存された画像データを同製品に転送し、画像処理を行い、再度PCに戻すことも可能なため、PCでの処理のアクセラレータとしても使用することが可能となっている。

なお、サンプル受注の開始は2012年1月末を予定しており、価格は50万円(税別)を予定している。

リコーの産業分野検査向け高速画像処理ボード「RKP20」