FreeBSD - The Power To Serve |
「CFT: Hands-on BHyVe」においてFreeBSDハイパーバイザ技術「BHyVe」の試験実施呼びかけが始まった。「BHyVe」はNetAppが寄贈したハイパーバイザ実装。タイプ2のハイパーバイザで、FreeBSDをホストとして動作する。動作にはIntel VT-xおよびEPT (Extended Page Tables)機能を実装したIntelプロセッサが必要。VT-d (Direct Device Attach)に対応したプロセッサである場合にはPCIパススルーも試すことができる。現在のところゲストで動作するOSはFreeBSDに限定される。ほかのOSのサポートは今後の開発課題とされている。
NetAppは2011年5月、カナダで開催されたBSDCan 2011において「BHyVe」を発表。BSDライセンスのもとで提供されている仮想化技術で、同列の技術としてはKVMやXenが相当する。FreeBSDのみならずほかの*BSD系OSにも応用が期待でき、KVMやXenに対応する技術として高い注目を集めた。BHyVeの発音はビーハイブ(「ハ」にアクセンがある)に近い。
BHyVeはその後のEuroBSDCon 2011やFreeBSD DevSummitにおいても中心的な議題として扱われており、開発者の関心を集めている。開発も活発で、一過性の技術ではなくメインストリームへのマージを目指して開発が進められている。BHyVeに関する技術資料はこれまで分散的だったが、CFT: Hands-on BHyVeには必要最小限だが構築手順がまとまっており参考になる。
BHyVeがマージされた場合、FreeBSDはプロセス空間やファイルシステム空間を分離するJail、ネットワークスタックを分離するVImage、プロセスのより進んだリソースアクセスを制限するCapsicum、さらにタイプ2ハイパーバイザBHyVeと仮想化/コンパートメント技術を強化することになる。