富士通は11月14日、東京大学(東大)情報基盤センターの新スーパーコンピュータ(スパコン)システムを受注したと発表した。

同システムには同社が先日発表したスーパーコンピュータ「PRIMEHPC FX10」が採用され、理論演算性能1.13PFlopsを実現する。

同センターは、1999年の現在の名称として発足して以降、1500名以上の研究者が学内外で利用している。今回の採用は、増加する多様なユーザーと大規模アプリケーションへの対応を目的に決定されたもので、今回のFX10の導入は、理化学研究所(理研)が中心となって開発を推進してきた日本の次世代スーパーコンピュータ「京」との互換性も評価された結果だという。

1.13PFlopsの構成としては、FX10が4800ノード。周辺システムとして同社のPCサーバ「PRIMERGY」が74台、ストレージシステム「ETERNUS」が234台、ペタスケールシステムに対応したミドルウェア「Technical Computing Suite」とそのコンポーネントである大容量・高性能・高信頼分散ファイルシステム「FEFS」などが併せて導入される予定。

なお、同システムは2012年4月に稼働を開始する予定で、情報基盤センターでのさまざまな科学技術分野(地球科学、宇宙物理学、地震学、気候モデリング、材料科学、エネルギー、生物学、流体力学、固体力学)などにおける先端研究、および教育へ利用されるほか、企業の活用も予定されている。

東大情報基盤センターが導入する新スーパーコンピュータシステムの構成