STMicroelectronicsは、携帯電話およびその他ポータブル機器向けLEDバックライト・コントローラ「STLED25」を発表した。

携帯機器において白色LEDバックライトは、高効率、小型および長期的な信頼性により、多くの製品設計に使用されるようになってきた。通常LEDは、バックライト・コントローラと複数の追加部品を使用し、定電流で駆動するが、同製品を用いると、最大10個のLED用制御回路を1チップに集積することが可能となり、設計を簡略化できるほか、基板占有面積の低減が可能となる。

LEDのハイサイド端子との直接接続を可能にする5個の電流ソース(出力電流は各25mA)が提供されており、ローサイド端子をグランドに直接接続することができるため、個々のLEDチャネルを制御ICに戻すための接続配線が不要になり、小型・堅牢・高信頼性の設計が実現できるという。また、LED駆動電流は、1個の外付け抵抗を用いて設定することが可能なほか、効率は85~87%としている。

駆動電圧はバッテリ駆動機器で使用できる2.3V~5.5Vで、2個の独立した制御端子を介し、2系統5チャネルの駆動・制御が可能だ。電圧変換および電流制御回路は、最大輝度でのLED駆動時または調光時においても高効率で動作し、バッテリの長寿命化に貢献できるほか、各チャネル間の高い電流精度により、ムラのないバックライト輝度を保証し、ユーザ体験の向上ができるようになると同社では説明している。

なお、同製品はCSPで提供され、すでにサンプル出荷を開始、2011年12月からの量産開始を予定している。単価は1000個購入時に約1.50ドルとなっている。

STのLEDバックライト・コントローラ「STLED25」